小田さくら｜歌で心を動かす人。モーニング娘。を支え続けた“表現者”の軌跡

歌姫の系譜を継ぐ覚悟と情熱。モーニング娘。を支えた14年間

モーニング娘。の新たな「歌の要」として加入

2012年、「モーニング娘。11期メンバー『スッピン歌姫』オーディション」で唯一の合格者となり加入。シングル「Help me!!」でのデビューは、“たった一人の加入”という異例の形だった。ハロー！プロジェクトの研修制度「ハロプロ研修生」で磨いた歌唱力を武器に、すぐさま主力メンバーとして活躍を始める。加入当初から「歌に特化した存在」として周囲から注目されており、自身もその期待に応えるべく日々の努力を惜しまなかった。

“実力派”という評価と、グループ内での存在感

小田さくらの歌声は、明確な技術と情感をあわせ持つ。音域の広さに加え、リズムやブレスまで計算された繊細な表現力は、グループのボーカル面を支える屋台骨だった。ライブでは常に安定したパフォーマンスを披露し、ソロパートも多く任されていた。ダンスでも表現力があり、歌と動きを一体化させたステージには高い評価が寄せられている。「技術と感性のバランスが素晴らしい」と、関係者やファンから信頼を集める存在だった。

「葛藤」と「決意」

2025年7月1日、翌年でのグループ卒業を発表。歌の中心として、モーニング娘。の看板を背負うプレッシャーと戦ってきた彼女が卒業することは、今後のグループのパフォーマンスにおいて多大な影響を与えることは確かだが、これまでも存在が大きければ大きいほど、そのメンバーが抜けた穴を埋めるように、他メンバーの大きな成長が見られるのもモーニング娘。の醍醐味。

卒業発表の直前には、プライベート写真が流出したことにより一部のファンから活動の継続について疑問を呈される事態にまで陥った。人一倍のプロ意識と中心メンバーとしてのプライドを持って活動していたであろう彼女にとっては、大きな葛藤を生んだ出来事になったと思われるが、後に残るメンバーと長年の活動を支えてきたファンには、最後まで堂々たる姿を見せてほしい。

“小田さくら”として、これから

ファンの間では「小田さくらのソロライブが観たい」「次に歌う曲を楽しみにしている」と期待が高まっており、今後の活動が注目されている。アーティスト活動を続けていくものと推察されるが、卒業後に彼女自身の声で何を伝えていくのか、期待してその時を待ちたいと思う。

小田さくら 参加曲